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上棟とはどのような意味?上棟式の準備と当日の流れを解説

2022.07.29(最終更新日2022.11.14)

建物の着工から完成の中間にある工程が上棟です。
上棟とは屋根に棟木を取り付ける作業で、工事の安全や、職人へのねぎらいを込めて上棟式を行います。

本記事では、上棟とはどのような意味か、上棟式に施主が必要な準備と当日の流れを解説します。

目次

上棟とは屋根に棟木という木材を取り付けること

 

上棟(じょうとう)とは、屋根の最上部に棟木(むなぎ)という木材を取り付けることです。
上棟以外にも、棟上げ(むねあげ)や建舞(たてまい)、建方(たてかた)、建前(たてまえ)などといわれることもありますが、全て同一の意味を指す言葉です。

一般的に土台や柱など基本構造が完成して始めて棟木を取り付けられるため、建物の着工から完成の中間に当たる工程が上棟ともいえます。つまり、上棟が行われるのは外観がやっと家らしく見え始める頃合いです。
なお、上棟の定義には地域差もあるため、屋根の完成をもって上棟とする場合もあります。

上棟式とは上棟の完了を祝う儀式のこと

上棟式は、上棟の作業が完了した際に行う儀式や行事のことです。祝いやコミュニケーションの場としての面もあるため、神主などは呼ばず、施主が準備し、棟梁が執り行うのが一般的です。

上棟式を行う理由は主に2つあり、1つは、これまで工事が無事に進んだことへの感謝や、これからの自宅の完成までの無事を祈ることです。
もう1つは、施主が大工や棟梁などの職人とコミュニケーションを取り、親睦を深める機会とするためです。工事関係者と交流を深めれば、家づくりの要望や意見も相談しやすくなります。

地鎮祭との違い

地鎮祭は住宅などの建設の際、その土地の神様をお祀りし、工事の無事や安全な暮らし、住む人の繁栄を祈願するために行われます。古くは『日本書紀』にも記録されている歴史ある神事です。

上棟式が家の建設途中に執り行うのに対し、地鎮祭は家を建てる前に執り行います。また、通常は施工会社が主催し、神主が進行するため、施主側で準備することがほぼない点も異なります。
なお、地鎮祭と上棟式、無事完了したことを披露し、感謝の気持ちを込めた儀式の竣工式の3つは“建築の三大儀式”とも呼ばれる大切な式典です。

上棟式の事前準備

上棟式では施主側で以下のものを当日までに準備します。

項目 内容
お供えや飾り お神酒
食事や飲み物 昼食、お茶・ジュースなど
ご祝儀、餅やお菓子

なお、お供え物や飾りなどは地域差もあるため、工務店や施工会社に確認し準備するとよいでしょう。また、当社の上棟式では、「お神酒」は当社側で用意しております。

また、上棟式の際に近隣住民に対して餅やお菓子をまく、“餅まき”を行う地域もあります。

職人や関係者への「おもてなし」や「手土産」

上棟式では、家の建設に携わる職人や関係者をねぎらい感謝する意味合いもあります。そのため、おもてなしの食事や飲み物は複数準備します。

必要な食事と選ぶ際のポイントは以下のとおりです。

 

昼食:お弁当や出前など。ボリュームは多い方がよい。
差入:お茶やお菓子など、軽く食べられるもの。

 

宴会では自家製の料理を準備してもかまいません。
なお、宴会をせずに解散する場合は、持ち帰って食べられるお弁当やお酒、おつまみなどを配ることもあります。手土産(引き出物)にはお酒や紅白餅、赤飯、お菓子などを組み合わせ、のし紙を付けて渡すのが一般的です。
また、ご祝儀の受け取りは工務店によっても方針が異なるため、事前に確認した方が無難です。

平均相場は15万~30万円

上棟式の準備では平均して15万〜30万円程度の費用がかかります。なお、餅まきなどをせず低予算で済ませる場合は10万円程度が相場です。
各費用の相場は以下のとおりです。

項目 費用
お供えや飾り物 1万~2万円程度
食事や飲み物(1人あたり) 昼食:1,000~2,000円
差入:500円程度
引き出物(1人あたり) 3,000円程度
他(ご祝儀の目安) 棟梁:1万~3万円
大工:3,000~1万円

以上が目安となり、実際にかかる費用は当日の参加人数によっても異なります。

上棟式当日の流れ

上棟式当日は午前中に上棟作業を行い、干潮から満潮になる間に上棟式の準備を行います。なお、当日に上棟できない場合は宵建てになる場合もあります。
式当日は作業中の現場に入ることもあるため、施主側の服装はカジュアルなものでかまいません。なお、職人側は当日も作業を行うため、作業着のまま参加するケースが多いです。

上棟式当日のスケジュール・やること・参加人数

一例になりますが、上棟式当日のタイムスケジュールは以下のとおりです。

時刻 内容
午前中 職人さんの上棟作業開始
10時頃 お茶やお菓子の差し入れを渡す
12時頃 昼食を準備する
15時頃 上棟式の準備

なお、親族以外には、工事関係者である現場監督・設計者・職人などが7~8名参加することが多いです。
上棟式の準備では、以下を行うのが一般的です。

 

● お供え物の準備
● 当社社長による儀式と挨拶
● 施主の挨拶

 

上棟式を執り行う前に簡易的な祭壇を準備し、お供え物を用意します。設置は工事関係者が行うことも多いですが、手伝えそうなら手伝うとよいでしょう。
お供えなどの下準備が終わったら、棟梁がお清めやお祓いなどの儀式と挨拶をします。なお、餅まきがある場合は儀式の後に行います。
必要な儀式を一通り終えたら施主の挨拶と乾杯、宴会を行う場合は開催し、締めのあいさつなどをしてお開きとなります。

雨の場合は中止になることがある

上棟式の日取りは、基本的に建築吉日と呼ばれる六曜や十二直の縁起が良い日程で行うことが多いです。
また、上棟式当日の雨は「縁起が良い」とされるため、多少の雨でも 決行することが あります。なお、乾燥させた木材は水分を含みにくく、再度乾燥させれば品質にも問題はありません。

しかし、豪雨や台風など上棟が困難なほど天候が悪いときは、工務店に連絡して上棟式を執り行うか確認した上で、式の日程を改めましょう。

鉄骨構造などの場合は上棟式をしないこともある

上棟は木材の棟木を取り付けることのため、基本的には木造建築で行われる工程です。そのため、鉄骨構造や2×4工法など、上棟の工程がない建築方法では上棟式を行わない場合もあります。

しかし、上棟式をしてはいけない訳ではなく、上棟に当たる段階で式を行うこともできます。
鉄骨構造では、骨組みの工事が完成したとき、鉄筋コンクリート造では躯体コンクリートを打ち込んだときなどに上棟式を行うケースもあります。

上棟式は思い出に残るだけでなく職人さんと親睦を深める絶好のチャンス!

上棟式は職人さんとコミュニケーションをとる絶好の機会となります。我が家への希望や要望なども相談しやすくなるため、親睦を深める場としても実施するとよいでしょう。
また、準備など大変な部分が多いものの、一生の思い出に残る特別な儀式であることも確かです。

松島組では、“思い出の込栓”など、屋根に上がれない方や小さなお子様が家づくりに参加できる企画も用意し、より深い思い出作りができるようお手伝いをしています。
徳島県での家づくりをご検討の際は、お気軽に松島組までご相談ください。

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