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「ベタ基礎」と「布基礎」の違いについて

2020.09.23(最終更新日2023.01.10)

家を支える「基礎」には、大きく分けて「べた基礎」と「布基礎」、「独立基礎」という3種類があることをご存じでしょうか?

 

基礎は、家の重さを地盤に伝える大切な下部構造で、耐震性を左右するものです。家を建てる時はついデザインや間取りを考えることに時間を費やしますが、家の強度を左右する基礎についても知っておく必要があります。

 

戸建住宅では、「独立基礎」はほぼ採用されていませんので、ここでは、「べた基礎」と「布基礎」についてお話をしたいと思います。「べた基礎」と「布基礎」とはどのような構造なのでしょうか。それぞれの違いを比較して、メリットとデメリットなどについてご紹介いたします。

 
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目次

ベタ基礎について

ベタ基礎は布基礎よりも強度が高いと言われています。

 

日本の戸建て住宅は、長い間後述の布基礎が主流でしたが、阪神淡路大震災以降、戸建て住宅にも安定性のあるべた基礎が多く使われるようになり、近年ではほとんどの戸建住宅でべた基礎が採用されています。

 

阪神淡路大震災以降にいくつかの災害があったことも、丈夫な家を作りたいというニーズを高め、べた基礎が普及したためでしょう。

 

ベタ基礎の構造

べた基礎は、基礎梁と、基礎梁で囲まれたスラブでできています。

 

べた基礎の施工手順は、家が建つ部分の土地を掘削して整えた後に、砕石を敷き圧力をかけて固め、その上に防湿シートを被せます。そしてその上に鉄筋を組み、全体をコンクリートで埋めてしまいます。

 

地面に接する部分をコンクリートで埋めることで、面が出来上がり、この面で家の重さを支えることになります。重い建物を建てるときや軟弱な地盤に建てるときは、面で支える構造のべた基礎で建てることが必須とされています。

 

ベタ基礎のメリット・デメリット

メリット

べた基礎の一番のメリットは強度です。

 

上に建っている家の重量を面で支える構造のため、耐震性に優れています。耐震性については、しっかりと構造計算がされているか確認することをおすすめします。

 

しっかりと構造計算されたべた基礎だからこそ、耐震性が高いと言えるからです。また、べた基礎は、地面を全てコンクリートで覆う構造のため、シロアリの侵入も防ぐことができ、地面からの湿気も入りにくいこともメリットの一つです。

 

デメリット

デメリットとしてはコスト面です。べた基礎は、地面を全て鉄筋が入ったコンクリートで覆っているため、コンクリートや鉄筋の使用量が多くなり、その分コストがかかります。

また、家を建てる部分の広い面積を掘削するため大量の残土が発生し、残土の処理費用もかかります。これらの理由から、後述する布基礎よりもべた基礎の方がコストはかかります。

 

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布基礎について

布基礎は、古くから日本の家づくりの基礎となっていた作り方です。

 

布基礎と言っても布を使用している訳ではなく、所説ありますが形状が布の繊維に似ているというところに由来していると言われています。

 

布基礎の構造

布基礎は、まず家を建てる位置に基礎を作るため、支える部分に穴を掘削します。

 

掘った部分に砕石を敷き圧力をかけて固め、捨てコンクリートで平らにします。その後に鉄筋に組み逆T字を作っていきます。鉄筋の周りに型枠を組み、型枠にコンクリートを流しこんで、逆T字の基礎を作っていきます。

 

建築基準法では最低ラインは決められていますが、基礎部分が土に深く入っているほど強度は高くなります。布基礎は、このように枠を作り逆T字の基礎で家を支えるので、線や点で支えている構造です。

 

布基礎メリット・デメリット

メリット

布基礎のメリットは、べた基礎と比較すると、掘削量やコンクリート使用量が少ないため、比較的コスト面で安価になることです。

 

また、北海道などの気温が低く地面が凍る土地の多い地域では、布基礎が選択されます。

理由としては、地面が凍る深さを「凍結深度」と言いますが、建築基準法では、基礎は凍結震度よりも深いところに作らなければなりません。

 

凍結深度よりも深いところに基礎を作らなければならないということは、それだけ多く掘削しなければなりません。その分コストがかかるため、土地が硬くしっかりしており、布基礎でも耐震性が十分と判断される場合は、布基礎が選ばれるのです。

 

デメリット

デメリットとしては、構造的に基礎の立ち上がり部分のみで家を支えている、という点です。全体に鉄筋コンクリートが入っているべた基礎よりは、支える部分が少なくなります。

 

また、べた基礎のように地面全体をコンクリートで覆う構造ではないため、十分にシロアリ対策や湿気対策をしなければならない点があげられます。

 

ベタ基礎と布基礎はどちらが良いの?

 

ベタ基礎と布基礎のメリットデメリットを解説してきましたが、項目ごとに比較してみましょう。

 

コスト面

ベタ基礎は、掘削量やコンクリート使用量が多くなる傾向にあるため、布基礎よりもコストが高くなります。

 

コスト面を考えるなら布基礎の方が良いですが、見積もりを比較してみると、実際はそこまで大差ない場合もあります。

耐震性

ベタ基礎は面で支える構造なので、家の重量を分散させるため安定性があります。

 

布基礎は点で支えるためベタ基礎に比べると劣りますが、布基礎だから弱いということではありません。

 

また、ベタ基礎なら耐震性が高いのかと思われがちですが、「ベタ基礎=耐震性が高い」ということにもなりません。耐震性とは、地盤・基礎・建物の総合的な要素で決まります。ベタ基礎にするということは、要素の一つである基礎がより強くなり安定感が増すということになります。

工事期間

実は、工事期間はどちらも大きなは差はありません。

 

工程はざっと下記のようになり、工期や工程はほぼ同じです。

 

(1)地縄張り(基礎の範囲を決める)

 

実際の敷地に縄やビニール紐などを張って、敷地内のどこに家を建てるのか印を付けます。

 

(2)地盤調査

 

地盤が弱いと基礎に耐震性をもたせても意味がないため、敷地内で実際に家を建てる地面の調査を実施します。地盤調査の結果、地盤が弱い場合は、地盤改良を行います。

 

(3)掘削工事

 

基礎を作るため地盤を掘り起こします。(ベタ基礎は範囲内の全てを、布基礎は立ち上がり部分を掘削)

 

(4)砕石敷き

 

掘削した部分に砕石(さいせき)と呼ばれる石を敷き詰め、ランマーと呼ばれる機械を使って地盤を締め固めます。(ベタ基礎は全面に、布基礎は立ち上がり部分に)

 

(5)捨てコンクリートを流す

 

砕石を入れた上に防湿シートを敷き、建物を建築する位置が正確にわかるように、コンクリート(捨てコンクリート)を流します。捨てコンクリートは建物の強度に直接影響はしませんが、作業者が工事を進めやすくするために大切な作業となります。

 

(6)配筋・型枠設置・コンクリート打設・脱型

 

最初に建物の位置に鉄筋を組みます。この組立を「配筋」と呼びます。その後、基礎の外周に型枠を組みコンクリートを流しこんで、コンクリートが固まったら型枠を外します。

 

(7)完成

 

コンクリートに初期の不良が発生していないか、ひび割れや仕上がりの状態の確認や不要なコンクリートの除去など仕上げをして完成。

 

シロアリ・湿気対策

ベタ基礎は床下全体をコンクリートで覆ってしまうため、シロアリ・湿気対策には有効です。

 

布基礎の場合もシロアリ・湿気対策をする方法もありますが、ベタ基礎の方が効果は高いでしょう。

 

総合的な判断でいい家を建てよう

家を建てる時に耐震性を高めるなら、基礎を考えることはとても大切です。

 

ベタ基礎はコストがかかる傾向にありますが、より安心な基礎構造と言えるでしょう。

 

松島組は、お客様のいい家を作るために一緒に考えていきます。今回ご紹介した基礎のことも予算など含めてぜひご相談ください。

 

布基礎・べた基礎についてよくある質問

  • そもそも、べた基礎と布基礎って何?松島組はどちかを採用していますか?

    基礎工事の工法は大きく分けて、べた基礎と布基礎があります。べた基礎はその名の通り、家の建つ面上すべてにベタッとコンクリートを施工し、基礎全体で荷重を受けるものです。布基礎は、家の外周部と重みがかかる部分に逆T字型の基礎を設置し、ここで荷重を受ける構造です。現在はべた基礎工法が主流で、弊社も採用しています。地盤の強度や建物の構造、施工条件などに応じて適した工法を選択することが大切です。

     

  • べた基礎と布基礎の違いって何ですか。

    ベタ基礎とは、柱の位置に関係なく全体に基礎があります。ベタ基礎は面積が大きいので、建物の重さを全体に分散することができます。

    さらに、ベタ基礎の場合は地面からの湿気や害虫を遮断することができるので、木造住宅で心配されるシロアリ被害を防ぐ効果も期待できます。

    また、万が一地震が発生して地盤が崩れてしまっても家に影響が及びにくいことから、軟弱層が深かったり、液状化現象が生じやすいような地盤では、ベタ基礎が採用されることが多いです。
    全体を基礎コンクリートで覆う形になるので、コストがかかってしまう傾向にありますが、建築基準法的には布基礎よりベタ基礎のほうが評価は高くなっています。

    一方、布基礎というのは家の柱や壁の部分に基礎があります。ベタ基礎よりも鉄筋の本数やコンクリートの量が少なくて済むので、コストが抑えられるというメリットがあります。
    ただ、建物の重さがかかる部分が限られているので沈下に対する抵抗力はベタ基礎に劣ります。

    布基礎の場合は、柱下や柱間以外には基礎はないので、地面からの湿気対策やシロアリ対策をしっかり行う必要があります。
    地盤の軟弱層が薄い場合や地盤の上に建つ建物の重さが木造や軽量鉄骨造など軽い場合は布基礎が採用されることが多いです。

    また、しっかりした地盤であっても鉄筋コンクリートなど上に建つ建物の重さが重い場合も布基礎が採用される場合があります。

     

  • 松島組の基礎はべた基礎なの?布基礎なの?

    基礎工事にはいくつか工法がありますが、松島組では多くの住宅でも使われている「ベタ基礎」を採用しています。
    ベタ基礎は、建物の底一面を鉄筋コンクリートの基礎で支える工法で、安定性が高く、地震の揺れや不同沈下(建物が不均等に傾いていくこと)にも強いのが特徴です。
    また、地面から上がってくる湿気や白アリを防いで、建物の品質を長く保ってくれます。見えない場所こそしっかりと施工するのが弊社のポリシーです。

     

  • べた基礎の工事中で大切な事はなに?

    ・湿気が回らないようにひく防湿シートが、破れずにきちんと張られているか?
    ・鉄筋が法令規定の寸法で配列し、しっかり結束されているか?
    ・基礎の中に、落ち葉やごみなどの不要なものが混じっていないか?
    など、基礎工事だけでも、チェック項目はまだまだたくさんあります。弊社では自社点検+第三者機関による厳しい品質検査を導入していますので安心安全です。

     

  • べた基礎と布基礎って何?

    基礎は建物の一番下で、建物に働く力を地盤に伝えるとても重要な部分です。木造住宅の基礎は布基礎でも十分ですが、基礎底面全体の支持力により建物を支える構造的に強いベタ基礎を標準仕様としています。

     

  • べた基礎って何?

    べた基礎とは、立ち上がっている部分と床一面を、鉄筋を入れたコンクリートで一体化して、大きな面で家の重みを支えます。

     

べた基礎用コンクリートブロック
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